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2026/04/06 21:00

<ライブレポート>Soalaの物語と覚悟を“約束の場所” で記した最大規模ワンマン メジャーデビューも発表

 「自分の音楽で誰かの心を救いたい」をモットーに活動するシンガーソングライター、Soalaにとってキャリア最大規模となるワンマンライブ【Soala ONE MAN LIVE 2026~Aile~】が、3月24日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催された。彼女にとってZeppは、「いつか絶対に立ちたい」と夢見てきた、恩師との約束の場所。ずっと憧れていた舞台に降り立ち、新たな未来へ向かって羽ばたいたのである。

 オープニング・ムービーの白いベールに覆われた天界から舞い降りるようにして、オールホワイトに身を包んだSoalaが登場。彼女が歌い続ける意味と決意をこめた「Alive」をドロップし、言葉を噛みしめながら歌い上げていく。カメラで抜いた映像をスクリーンに映さないのも、「まずは直接Soalaを観て、歌を聴いてほしい」という意図からなのだろう。まるで魔法が振り撒かれるように、パワフル歌声は会場の奥のほうまで広がっていった。「ここに来てくれたこと、絶対に後悔させません」と力強く宣言すると、〈いつか見返してやるわ〉と鮮烈に刻む「Prolog」へ。今あるすべてをぶつけていくような表現は、まさに魂の叫びそのものだ。とはいえ、令和の歌姫はパワーだけで押し切らない。「Bluem」では伸び伸びと歌を解放し、観客ひとりひとりと目を合わせながら、丁寧にメッセージを手渡していく。決心めいた〈挫けていられないの〉は、決意表明でありながらも、彼女自身を奮い立たせているようだった。

 MCでは、彼女の元に「一緒にSoalaのライブへ行く予定だった人とお別れしてしまったけど、勇気をもって、ひとりでもSoalaに会いにいきたい」というメッセージが届いたことを告白。そうしてトリガーを生み出すと、失恋ソングのターンへ潜っていった。〈お願い、誰か、私を愛して〉と懇願する「君が悪いのに」、〈君をまだ愛してもいい?〉と問いかける「Lie」と連投し、終わってしまった恋を逆再生していく。新曲の「これでサヨナラ…」にギュッと詰めこまれたリリックなんて、まさに伝えられなかった感情をすべて吐き出しているようではないか。好きな人が去ってしまい、ダークサイドに落ちた情景を、持ち前のエモーショナルさで存分に魅せつけたのである。

 お別れした恋人を一人になった部屋で何度も思い出してしまうVTRを挟み、ひとつの恋の終わりから“すれ違い”までを巻き戻していくセクションへ。再び姿を現したSoalaは、影に心を覆われてしまったことを謳うようなブラックドレスだ。テレビアニメ『真夜中ハートチューン』のエンディング主題歌になった「声の軌跡」を投下し、〈君に会いたいよ〉と手を伸ばす姿は、胸が張り裂けそうになるほど切ない。「自分勝手(Acoustic ver.)」では〈お願い 君といさせて〉とすがりつき、「すれ違い(Acoustic ver.)」では〈心から愛していたんだよ〉と伝えられなかった気持ちを口にする。歌唱の節々で唇を噛みしめたり、天を仰いだりする様は、まるで泣きだしそうになるのをこらえているかのよう。その鬼気迫る様子に当てられたのか、オーディエンスは吸いこまれるようにして、ドラマチックな歌声に聴き入っていた。

 折り返し地点のMCに到達すると、「ここからみんなと一緒に騒げる曲を歌っていこうかなと思うんですけど、準備はできてますか?」と焚きつけるSoala。コール&レスポンスを先導し、Soaloveの熱量をワンランク上へ導いていく。そのまま場内の熱を最高潮へ引きずり上げ、ヘビーサウンドが場内を満たす「Boon」を導いた。巻き起こるクラップ、響き渡るレスポンス、軽快に揺れるサイリウム。直前までしっとりした楽曲が続いていたのが嘘のように、一瞬にしてハイテンションモードへ移り変わった。「Dead or Love」では、イントロが奏でられるやいなや、歓声が沸きあげる一幕も。ありあまる爆発力を遺憾なく発揮したかと思えば、次の「恋花火」では抒情的に歌を紡ぎあげていく。手をふわっと動かすモーションも柔らかで、儚くも温かい想いを繊細に描きだしていた。

 ダンサー紹介のパートを経て、このままライブに戻っていくのかと思いきや、なんと女子高生そあぴ(17)が、神からの試練に挑むコミカルなVTRへ。「Soalaのライブに行きたければ、様々な回しものにチャレンジせよ」というお題のもと、ペン回しや皿回し、コマなどにチャレンジしていく。ひとつやふたつ、苦戦してもおかしくないものだが、そあぴにかかれば朝飯前。ミッションを軽々とクリアし、勢いよくタオルを振り回す「青春ロックンロール」へと繋げていった。とびきりキュートな雰囲気は、オープニングでまがまがしいオーラを放っていた人物とは、まるで別人。しかしながら、凹むときにはめっちゃ凹んで、楽しいときはめっちゃ楽しむこの感じこそ、等身大な女の子らしさでもある。スイートな魅力が際立つ「COODINATE」、あざとい表情で悩殺する「D.I.E.T」と、可愛らしさをこれでもかと爆発させた。

 最後のセクションを前にしたMCでは「なんで声が出ないんだって、自分自身をすごく責めちゃう時期もありました」と声を震わせる場面も。秘めたる心境をひとつひとつマイクへ落とし、「この声が続く限り、ずっとみなさんを救いたいという想いで音楽を続けているってことは、忘れないでください。お願いします」と誠心誠意に誓いを立てる。

 そして、「みんなの明日が、笑えてますように」と祈りをこめて、高校生のときに作った「顔晴れ」を誘った。一音一音に命を乗せ、真剣に歌を届けていくSoala。客席にも積極的に視線を落とし、端から端までぬかり抜く心を配っていった。その後は、ファンや家族など支えてくれるすべての人への感謝をこめた「Story」、〈Wow wow wow〉のシンガロンが満ちる「HOPE」とラストスパート。フィナーレへ向けて、ギアをさらに踏みこんでいく。

 オオトリを飾ったのは、Soalaの凛とした生き様が煌めく「Glorious」だ。エネルギッシュで芯の宿った歌声は、希望を抱きしめながらも腹をくくった、今の彼女を物語るよう。それぞれの記憶に〈自分の限界を自分で超えてやるの〉と、Soalaの覚悟をまざまざと記したのだった。

 ほどなくして迎えたアンコールでは、ほのぼのした温度で「あの子」をパフォーマンス。そして、2026年秋のメジャーデビューと【Soala ONE MAN LIVE 2026~Aile~】の映像化が告げられた。ラストには「君に夢中 Remix ver.」をみんなで大合唱し、溢れんばかりの多幸感と共に幕を下ろしたのだった。

Text by 坂井彩花
Photos by ハヤシマコ

◎セットリスト
【Soala ONE MAN LIVE 2026~Aile~】
1. Alive
2. Prolog
3. Bluem
4. 君が悪いのに
5. Lie
6. これでサヨナラ...(新曲)
7. 声の軌跡
8. 自分勝手(Aco ver.)
9. すれ違い(Aco ver.)
10. Boon
11. Dead or Love
12. 恋花火
13. 青春ロックンロール
14. COODINATE
15. D.I.E.T.
16. 顔晴れ
17. Story
18. HOPE
19. Glorious
<アンコール>
1. あの子
2. 君に夢中 Remix ver.